私が以前から述べていることですが、
あらゆるものが個人化する。
この現象は現在少しづつ現れています。
そもそも価値とはなんなのでしょうか、
例えば精神的な幸福、
承認欲求が満たされる環境、
これらは目に見えない価値です。
それとは逆にお金や貴金属など、
非常に身近でわかりやすい価値で、
これらは目に見える価値です。
そしてそれらの価値は、
民主主義や資本主義の元、
組織やコミュニティ、
それらに所属することで、
アプリオリに得られるものだと思われてきました。
また、
現在もその思い込みは根強いものです。
例えば、
国、地域、会社、大学、サークル、宗教、家族、
それらに属していることで、
私たちは意識しようとも、せずとも、
それら組織の価値を享受してきたわけです。
これは日本のアート界でも同じで、
僕のようにインディペンデントに活動しているのは、
非常に珍しく、
例えば画壇、公募団体、グループ、チーム、
それらに属し価値を享受している人々が大半です。
この事で、
以前に会田誠の独立性を批判したわけですが、
それは会田誠が組織から価値を享受している限り、
インディペンデントとは別次元である旨批判しました。
この様に今までの「価値」というもの、
またはその価値担保をするものは、
組織なりコミュニティによる、
「大きな定義」だったわけです。
しかしこれからは個人が、
「価値を享受」するのではなく、
「価値を提供」する時代なのです。
これは今までの民主主義や資本主義の崩壊の原理であり、
組織やコミュニティなどの大きな定義が、
一律の価値を提供するのではなく、
一人一人の個人が「小さな定義」を創造し、
お互いに「価値を提供し合う」時代になるという事です。
そしてこの新しい時代にもっとも大切なものが、
「独立性=インディペンデント」であるという事です。
いかに組織やコミュニティなどの、
「大きな定義」に定義されないか、
それが「小さな定義」の「価値」となります。
実際に世界ではこの様な、
「個人」にフォーカスした「価値」、
というものが盛んにトレードされてきています。
身近なところで言いますと、
「シェアリングエコノミー」が分かりやすく、
AirbnbやUberがそれにあたります。
この様に現在ダイナミックに、
組織から個人へと価値起点が変革しています、
そんな中で、
個人が価値起点となる革命的なサービスが始まりました。
それが「VALU」です。
https://valu.is/
VALUは個人を株式会社に見立て、
株式会社の株に当たるVAを発行し、
それを市場に公開し売買できるサービスです。
私も株(VA)を公開しています。
https://valu.is/mama
またこのサービスはビットコインが使用され、
ブロックチェーンをベースにしているので、
非常に独立性が高いサービスです。
このサービスが、
さらにビットコインの普及を加速させるでしょう。
では私はここまで述べてきた事で何が言いたいのか、
それは今までよりも公平に、
個人それぞれが自らの価値を見える化できる。
そして誰にでもチャンスがある時代になる。
という事です。
私は価値というものは、
常に市場にさらされているべきだと考えています。
なぜなら価値は既得権益化しやすいからです。
既得権となりクローズドの世界になり、
その既得権のクローズド社会の一部の人間が、
価値を享受する。
この様なことは健全ではないと考えるからです。
価値は常に市場原理でブラッシュアップされるべきで、
それはあらゆる価値がそうあるべきで、
もちろんアートも例外ではありません。
これからの時代、
間違いなく生き残っていくのは、
自ら価値を創造していく個人です。
そして価値を提供していく個人です。
もう組織やコミュニティに属し、
価値を享受する時代は終焉を迎えました。
皆様もどうか、
「個人の価値」というものを改めて考えてください。
美学者母