No.235

なぜ世界は存在しないのか
(マルクス・ガブリエル)
新しい実在論

text : mama(美学者母)
2018年2月26日(月曜日
)執筆

 

皆さまどうもです!!!
最近は哲学書を読んだり、
思考実験をしたりして過ごしております美学者母です。

新作も今年中には発表しようと動いていますので、
みなさま楽しみにしていてください。

それで先ほどさらっと、
ドイツの哲学者、
マルクス・ガブリエルの、
「なぜ世界は存在しないのか」という本を読み終えまして、

この方は、
思弁的実在論のカンタン・メイヤスーなどとも、
連携し新しい哲学の潮流を作っている方です。
「新しい実在論」を提唱されています。

今回この本を読んでいて、
非常に私の世界観と近いので驚いています。
私がインターネットをマテリアルとして、
制作している作品群は、
この「新しい実在論」で最も重要なエレメントの、
「意味の場」を使っている作品群だからです。

また現在の経済や科学、
テクノロジーなど、
最先端で起こっているムーブメント、
「分散型」の社会や世界を、
如実に語っていますし、
今後世界が向かうべき方向性が、
明らかに指し示されています。

現在は中央集権的社会、
世界が広がり、
またいきすぎた科学信仰でのニヒリズムなど、
様々な問題が人間の生きる意味を奪っています。

その上で、
「世界は存在しないのだ」という切り口で、
逆説的に、
「だから私たちは存在しているのだ」という解を導き、
その上で私たちが生きている意味を指し示します。

私はこのことを仏教哲学の、
「空観」「中観」「仮観」と同じだと感じました。

「空観」=「構築主義」

「中観」=「新しい実在論」

「仮観」=「形而上学」

これは仏教哲学も西洋哲学も理解しないと、
なかなか理解できないわけですが、
つまるところ、
唯一絶対性を求めると、
「ニヒリズム」に陥ってしまうということです。

私は特に多様性が重要であると最近言説しています。

それはまさに、

「中観」=「新しい実在論」

以上のような世界なわけです。
少なくとも、
様々な分野でこの様なムーブメントは、
同時多発的に起きてきています。

まず現在の状況で、
知性的であることの前提が、
多視点、多様性、多角的な作法が、
最低限の作法となる事は間違いありません。

今年は、

この辺の「分散型」「多視点」「多様性」「多角的」、

この様なことを広く研究します。

 

 

美学者母

 

 

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