No.240

私が考えるアートカルトと
スピリチュアル系アート、
そして私がそれを批判する意味。

text : mama(美学者母)
2018年4月11日(水曜日
)執筆

 

この文章を書く動機になったことがありまして、
個人名を出すのは可哀想なのであれですが、
大阪大学というまぁ頭のいい大学を出られて、
建築関係でアートインキュベーターを名乗られている方。

その方とfacebookで議論していたわけですが、
あ〜まだこんな人いてるんだなぁ〜って感じで、
前世代的な日本人のアートの捉え方をしている方、
まさに僕がいう、
「アートカルト、スピリチュアル系アート」な人なわけです。

頭が良くてもアートってなると思考停止しちゃうんですよね。

これって、
例えばオウム真理教の人たちも同じで、
幹部は凄いインテリばかりだったじゃないですか、
京都大学卒とか、
全くあれと同じなんですよね。

基本的に宗教でいうと、
スピリチュアルを追求するとカルトになるわけなんですね。
そしてスピリチュアルとは何かというと、
「霊」とか「霊能」とか、
つまり「死後の世界」とか「輪廻転生」。
つまり「魂は死なない」という事で、
最終的にこの思想を突き詰めると、
「現世での殺人」ってのが「正義」になる。
かなり端折っていますが、
スピリチュアルがカルトになる所以です。

そして、
現実に日本では1970年代くらいから、
スピリチュアルブームが起こっていて、
その後、
1995年のオウム真理教の地下鉄サリン事件が起こります。

これはスピリチュアルをベースにした、
ポアによって人を殺すことを正当化したことにより、
起こったもので、
これはまさにスピリチュアルがベースなんですね。

スピリチュアルがカルトのベースになった事例です。

この他にも、
日本や世界であるカルト宗教のほとんどが、
このスピリチュアルな思想を持っています。
つまりスピリチュアルというのは、
実は非常に危険な思想なわけです。

その上でアートや美術、芸術においても、
この様なスピリチュアルを持ち出す人がいます。

特に日本はアートの古典が印象派ですから、
人間では概念的に捉えにくい、
第六感的なものを捉えようとする、
そしてそれを表現しようと試みる、
そんなコンセプトのアートが輸入されました。

この影響が日本のアートや美術、芸術には、
カルト的カルマとして洗脳されています。
日本のアートや美術、芸術の構造は、
もともと理解しにくい芸術構造をブラックボックスにし、
そのブラックボックスを、
ある種スピリチュアルに扱い、
その領域は「霊能者」ではないと観えないのだ、
というカルトに変貌し、
観えないものたちを「信者」とし、
観えるものを「信仰」する。
その様なカルト宗教となっている現状なのです。

しかし、
私などはそのブラックボックスの中身を、
論理的に理解し、
アートというカルト化した宗教を、
いかに破壊していくのか、
そして、
その霊能者を信仰する人たちを、
いかに「脱洗脳」するのか、
その様なアート活動を行なってきています。

宗教でもアートでも同じですが、
「一元論」は非常に危険であり、
「多元論」を原理や真理として話をはじめなければ、
それはもはやカルトでしかないのです。

美もまた多元的な概念なのです。
つまり日本人が、
印象派的「美」を一神教として「信仰」している。
その様な「カルト」から、
「脱洗脳」されるべきであり、
それは一つのコンセプトに過ぎないという、
メタ認知的視点を獲得し、
「美の自由」という「自由」を手に入れ、
「多元的認識」を、
全ての市民が共有することを目指しています。

冒頭に紹介しました、
大阪大学卒のアートインキュベーターの方は、
常に議論の中で、
「人知を超えた」ものへと議論を収束させるわけです。

それはある種「霊」や「霊能」とも言えます。
結局そこに収束させて、
それは概念化できない領域であるならば、
そもそもこの様な言語的コミュニケーションが、
そもそも無効化されますし、
全く意味のないものだと言っているのと同じなので 、

私はアート活動をしているアートの専門家として、
あくまで「概念として捉えようとする努力」を諦めません。

それを諦めて思考停止したところで、
アートは怪しいスピリチュアルなカルトになり、
また人々から遠い信仰対象にしかならないからです。

最後に、
アートは論理的に理解できるものです。
もしあなたがスピリチュアルなアートカルトから、
一刻も早く抜け出して、
知性的にアートを理解したいなら、
私はいつでもその様な用意ができています。

アートとは人間の営みであり、
それは理解できるものなのです。
この様な考えに共感される方々と共に 、
日本のアートの未来を創っていきたいと考えています。

 

 

 

美学者母

 

 

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