今回の日大アメフト部の事件ですが、
とても他人事には思えません。
なぜなら私も、
小学校から高校まで野球をして、
高校へは野球留学という形で、
他県の高校へ進学したくらい、
本格的にスポーツに打ち込んでいたからです。
今から20年以上も前ですが、
当時は部内での暴力など当たり前ですし、
監督やコーチの指示は絶対です。
いわゆる努力根性の世界ですね。
この努力根性論はスポーツでは顕著ですが、
日本社会全体にも言える事です。
いいかげん、
日本はこの努力根性論から抜け出さなければ、
日本というのものが、
どうしようもない国になってしまいます。
経済的な問題でも、
日本人の生産性の低さ、
この努力根性論からきているものです。
とにかく長時間頑張った方がいい、
とにかく我慢してやったら素晴らしい。
この日大アメフト部の問題も、
最初は、
「やる気が見えない」、
というなんとも抽象的な言いがかりで、
問題は始まっているのです。
本当ならば、
どのプレーでどんな問題があったのか、
指導者なら具体的な問題を提示し、
それをフィードバックして、
改善する方法を選手に教える。
それが普通の指導者なのではないでしょうか。
しかしそこに私情など、
個人的な感覚や、
趣味趣向がはいるから、
「やる気が見えない」、
なんていう抽象的な言いがかりで、
その選手を潰そうとしてくるわけです。
それは指導ではなく、
ただの指導者のイジメです。
先日選手の記者会見がありました、
立派な会見だったと思います。
しかし戦いはこれからでしょう。
日大アメフト部や日大、
そして指導者や学校幹部は、
保身に躍起になるのは間違いないでしょう。
私から言わせれば、
こんな組織は解体するほかありません。
しかしそれ以上に私は、
今回の選手にもう一度やり直せる機会を与えるべき。
その様に強く願うのです。
確かに今回の事件は、
非常に悪質で、
もしかしたら死んでいたかもしれない。
それぐらい危険なものです。
しかし幸いにも、
相手選手はそこまでの怪我ではない様です。
私はこれは不幸中の幸いだと考えています。
今回の事件は個人、選手の問題では無く、
組織、指導者にあるのです。
選手自身には、
この失敗を未来に生かしてほしい。
少なくとも日本の社会が、
その様な失敗を許す社会になるべきだ、
私は強くそう考えています。
現在の日本の社会では、
この様な失敗を許すという文化は、
全くと言っていいほど無いのが現状です。
この一人の若人を許す、
それはこれからの日本のあり方さえも変える。
それくらい大きな問題であると考えています。
具体的に私の提案として、
この問題が起きてすぐに浮かんだことがあります。
それは関学が、
この日大選手を関学へ移籍させることです。
この方法は、
この選手がやり直していく上で、
一番最善の方法だと考えています。
もし関学がダメでも、
その他のアメフトの盛んな大学が、
彼を移籍させる。
それくらいの社会的度量があっていいのでは、
その様に私は強く考えています。
人間多くの失敗をします。
特に若いうちは、
失敗をして成長していくものです。
今回日大選手の会見を見て、
私は彼がこの失敗を糧に、
成長していくだけの人間だ、
その様に強く感じたのです。
日大の腐った組織、腐った指導者によって、
一人の若者の人生を無駄にしてしまうことは、
私は絶対に許せません。
その様な思いで今回書かせていただきました。
美学者母