人間というのは、自分を全く知らないんだな。
自分を少しでも知りたいと言う欲求こそ「生きる」という事だ。
でもどうしても自分は自分で知り得ないのだ。
そこで、相対的に自分を知ろうとする。
身近で言えば、家族や友達、又他人を含めた自分以外の人間から。
もっと言えば、あらゆる物質や自然現象。
この世界を完璧に掌握したいと言う欲求は、
自分自身をすべて知りたいという欲求と重なる。
科学、哲学など「知の探求」は。
自分自身をすべてしりたいという欲求の相対的現れなのだ。
僕たちは結局の所、
最後まで「自分」が何なのか知れないままに死んでいく。
それが「生きる」という事だ。
美学者母