アート業界というのもこれまた複雑怪奇な業界で、
偏に「アート」や「美術」とは言いましても、
活動している領域や専門でこれまた全然違うわけです。
なので、実際「美術家」や「芸術家」「作家」と、
名乗っている当人さえもそのアウトラインが解らないという、
なんとも「へんてこりん」な業界なんですね。
これも偏にアートがクローズドの業界であり、
深い深い闇のまた向こうの闇に「ブラックボックス」を抱えている。
一番解りやすく言うとそういう事なのです。
そしてその闇の「ブラックボックス」の中味は。。。
単純に「騙し」なのですねwww
今回は「アートはなぜ人を騙し続けるのか」というお題。
それは皆様が知りたい「アートのブラックボックス」の中味です。
「騙し」と言うと「アート業界」の方々に批判や反感を買うのでしょうが、
これは真実なのですね、
このことに「アート業界」の業界人すら気づいていないのが日本です。
それに僕は「騙し」という言葉をネガティブに考えていません。
本質的に人間の世界自体が「騙し騙され」の世界ですから。
「ポジティブな騙し」だと最大限受け止めて下さい。
このロジックやスキームがアートと同義の分野があります、
それは皆さんどの分野かわかりますか???
それは「宗教」です。
「宗教」とは人間を定義づける為の「ポジティブな騙し」です。
仏教で密教というのがありますが、あれはまさに「騙す」という事です。
「密」「秘」「魔」「術」なんてのは基本的に「騙し」という意味です。
これは古典的な文脈ではそういう原理ですが現代の使われ方とは違います。
ここでは詳しく触れませんが「宗教」の「ポジティブな騙し」は、
それはそれなりに「人間の原理」として必要不可欠な要素です。
では「アート業界」における「ポジティブな騙し」とは一体何か、
という問題です。
これは実は欧米と日本では全く違うんですね。
欧米人は「アートの作法」というものを十分理解しています、
それは「知性」や「教養」も含まれますが、
「文化的背景」というものが非常に大きな要素です。
それに比べて日本人は「アートの作法」をまったく知らないまま、
西洋美術が輸入され印象派=アートという間違った理解になったのです。
ではその「アートの作法」の重要な要素とは何かというと、
一概には言えないのですが、「宗教観」というものが大変大きい。
これは先にも記述したように、
「アート」と「宗教」のロジックやスキームが同義だからで、
「宗教観」がそのまま「アート」に影響するからなんですね。
その「宗教観」で理解しやすいものを紹介します。
まず日本人は「宗教を信仰」する姿勢として、
「救われるから信じる」という基本的姿勢があります。
それは色々な場面で遭遇します、
初詣や厄払い、受験や出産。
まぁ簡単に言えば「困った時の神頼み」的な信仰です。
しかし欧米の「宗教を信仰」する姿勢は違います。
欧米は「信じるから救われる」という基本姿勢なのです。
これは日本の「救われるから信じる」とは対極の信仰です。
咀嚼しますと、
日本人は「神様は絶対的に存在する」という姿勢です。
欧米人は「神様は居るか居ないかわからない、しかし信じる者は救われる」
という大きな違いがあります。
これは言い換えると「権威主義」の考え方にも違いが生まれてきます。
そして、その「権威主義」の姿勢が「アート」へと繋がります。
僕は「権威主義」は大嫌いですが、
「健全な権威」というものが人間の営みには必要だと考えています。
例えば日本の「天皇陛下」は僕は一つの「健全な権威」だと考えています。
人間には二種類の人間がいます、
「支配する人間」と「支配される人間」です。
先にも述べましたが「健全な権威」は人間には必要不可欠です。
そして人間の99%以上は「支配される人間」であり、
残りの極僅かな人間が「支配する人間」です。
僕たちのほとんどの人間は「支配される人間」なのです、
それをまず理解しておく事が「健全な権威」を可能にします。
ここまで述べてきた文脈が一連の「アートのブラックボックス」、
の大きな要素となってきます。
これは「宗教」「政治」「芸術」などすべてに繋がる「作法」です。
僕がここで何が言いたいのか、
そうです「アートはなぜ人を騙し続けるのか」。
これは「宗教」と同様に「人間に必要な原理」だからです。
そして欧米では「アートの作法」として、
その「ポジティブな騙し」即ちハイコンテクストを理解しています。
そしてそこには「健全な権威」が生成され「アートが成立」しています。
では日本ではどうでしょうか、
ワケの解っていない「グループ」や「団体」、
また「先生」や「権威」、
「画商」、「キュレーター」、「コミュニティ」。
そんな人間達が堂々と「アートは騙し」だって言いますか??
そんな事言いませんよねwww
そんな人間は原理的、本質的にアートを理解していません。
変な「抽象的な言葉」とか「権威者の感想」とかで、
まるで詐欺みたいな「権威付け」してるだけの「脳足りん」。
それこそ「内向き」で「クローズド社会」の「偽者の権威」なのです。
日本のアート業界のブラックボックはこれなんです、
基本的に日本のアートの権威者はアートのロジックを理解していません。
それなのに権威を持ってしまっていて、
「脳足りん」だからそのロジックを説明できない。
だから適当な事言ってごまかしているだけなんですね。
そこに日本のアートの摩訶不思議、奇妙奇天烈、複雑怪奇という、
間違った印象を99%以上の人々に与えているのです。
日本で健全な「アート」を目指す上でこんなものぶっ潰すのです。
最後にまとめとして、
アートは「ポジティブな騙し」「健全な権威」
からの「アートの成立」。
これを大前提に「アート」を「理解」し「楽しむ」べきなのです。
まず「アート」は「騙し事」であると深く理解して下さい。
そこから「アート」の「理解」は始まります。
それが「最低限」の「アートの作法」なのです。
そして「騙される」「騙す」という事を「ポジティブ」に捉えましょう。
だって世の中「そんなものでしょwww」。
最後に、「宗教」も「アート」も、
「信じる者は救われます」
美学者母