No.0142

大阪芸術大学アートサイエンス学科の無意味さ

text : mama(美学者母)
2016年6月30日(木曜日
)執筆

どうやら来年に、
大阪芸術大学にアートサイエンス学科ができるという事です。
メディアアートに対する考え方は、
過去の私の執筆を見ていただければいいと思います。
今回、大阪芸術大学が革新的な学科で、
アートサイエンス学科を創設と、
プレゼンテーションしています。

しかし、そういった学科を設ける事自体、
最先端のクリエイティビティの思想に乗り遅れており、
従来の美術学科や陶芸学科となんら変わりがない、
そのように私は感じます。
もちろん最先端のクリエイティブなムーブメントは、
例えばプログラミングなどが多用されている事もあります。

そしてもっと言えば、
私は「量子論美術宣言」というアート宣言を表明しています。
量子論はポスト古典物理学ですから、
これも最先端のサイエンスと言えばサイエンスです。
その上で大阪芸術大学の、
アートサイエンス学科や大阪芸術大学に言いたい、
大阪芸術大学は学科数が十数学科あります。
正確には大阪芸術大学のWEBをご参照ください。
http://www.osaka-geidai.ac.jp/geidai/

その様な学科の細分化というのは、
今の最先端のクリエイティビティとは真逆の行いです。
今はその様な細分化の壁を取り払って、
いかにカオスから新しい価値を創造するか、
そのような事が行われているのですね。
またこのような細分化をする事で、
利権が生まれ既得権益を得ようと村が生成される。
その前兆と言っていいのが、
猪子寿之客員教授(チームラボ)がシンボリックです。
私の文章を読んでいる方は理解してもらっていると思いますが。
私は真鍋大度の作品はアートだが、
チームラボの作品は最先端テクノロジーの、
使い方見本市だと言っています。
これは作品の構築や構造からそう言っています。
また今の日本の美術コミュニティの様に、
糞な権威主義を作りたいのか??? と言いたくなります。。。

私がもし大阪芸術大学の学長なら、
まず学科というものを無くす、
もしくは一つにするでしょうねwww
とにかく全学生をごちゃ混ぜにします。
そして徹底的に知性や教養を高める、
そのようなカリキュラムで、 あらゆるジャンルを横断的に網羅する。
そのようなコネクターができる学生を生み出す。
その様な方針がいいでしょうwww

日本人は理路整然としているのが好きで。
この様な学科で分けるというのも、その延長ですが。
そのような環境では本当の意味の創造は生まれてきません。
実際、クリエイティビティにジャンルなどないのです。

建築、絵画、陶芸、CG、VR、映像、科学、AI。
これらはツールや素材が違うだけ。
そのツールや素材で、 いかに創造するのか、 革新するのか。
そちらが本質であり、 芸術大学、美術大学というのは本来、
そういった「人」を育てる場所だと思います。
今の時代のクリエイティブで大切なのは、
「カオス」であり、 「共有」であり、 「横断」なのです。
そんな意味で、

大阪芸術大学アートサイエンス学科は無意味だと思います。

 

美学者母