No.0149

これが日本の選挙制度です
という落胆のおかしなロジック

text : mama(美学者母)
2016年7月12日(火曜日
)執筆

さて、参議院選挙も終わりまして、
色々面白かったなぁ〜っと思って見ています。
選挙が終わっても、
その結果を真摯に受け入れない人たちが多いのも、
結局その振る舞い自体が選挙の意味を分かっていない、
その様に強く感じる今日この頃です。

政治にしろ制度にしろ、
あえて言うなら、
この世界そのものにしろ、
完璧なものというのはあり得ないのですね。

その中で、
最適な決断をしていく、
それが生きていくことであり、
政治であります。

その上で、 最近よくみる言葉が、
「これが日本の選挙制度です」という落胆した声。
それが落選した人を擁護する言葉として使われています。
もちろんあらゆる制度やルールに完璧なものは無い、
その上で、
みんな同じルールで戦っているという事を理解していない。

そして熱狂しているから、
その支持者が多いという幻想。

例えば、野球をしているのに、
ゴルフクラブをもってきて、
このゴルフクラブはよく飛ぶクラブなのに、
野球のボールは全く飛ばないじゃ無いか。
これはそもそもルールが悪い、
野球のボールじゃなくて、
ゴルフボールに変えろ、
そうすれば、野球選手よりも、
より遠くへボールを打つ事ができる。

例えば、 囲碁や将棋の試合をみて、
観客が全くいないじゃないか、 俺たちサッカーの試合は、
10万人も観客が入って熱狂している。
なのに、 サッカー選手の1試合の給料は、
囲碁や将棋の試合の1試合より安いじゃないか。

この二つのをしっかり理解してください。
どちらも自分の都合のいいルールや考え方で捉え、
自分の都合のいいように解釈するわけです。
こういったルールの尊重や、
違った思想への敬意というものが無いのが、
今のリベラルや脱原発、自然信仰の人間なのです。

他の価値観を認めないという姿勢は、
むしろ排他的であり、とても古い体質です。
このような事を選挙後強く感じました。

 

美学者母