昨今問題になっている、
情報の正確性、
信憑性の問題、
またその一次情報をどこの誰が、
発信したのか、
それがこのSNSの時代に全く見えなくなっている。
つまりそれらが、
いわゆる「フェイクニュース」だったり、
「ポスト真実」と言われるものの、
根本的原因である。
私は長い間、
製造業を渡り歩いてきたのです、
そしてその製造業は、
世界でも先端の現場を経験し、
世界最先端の製造技術や品質管理を見てきました。
その様な観点から見ると、
サービス業やメディアなど、
業種的には新しい産業なのだが、
技術や管理という部分で、
実は非常に遅れているというのを、
私は常々強く感じているわけです。
製造物責任法などもそうですが、
製造物に対する、
製造者の責任は非常に重いわけです。
その様な事から、
製造上でも常に記録はとられていて、
誰がどの時間に何をしたのか、
それを逐一記録します。
例えば「ISO 9001(品質)」などで、
標準化されていますが、
私などは、
いわゆるISOよりも厳しいGMPなどで、
製造管理していました。
これはいわゆるトレーサビリティと同じですが、
トレーサビリティは特に「食品」の部分で、
注目された言葉です。
例えば「魚の切り身」が、
どこの海で、
どこの港に、
どの船で、
何日の何時何分に、
どの様に、
どこで加工されて、
誰が最終チェックして、
どの業者が、
どの様に運んだか。
という風に記録し、
もし問題が起これば、
それを遡逆的に追跡できる。
つまり追跡可能性を担保する、
それはある種記録を残す事です。
私が製造業で働き始めた、
20年以上前には、
日本の製造現場では、
この様なことは当たり前にされていました。
ですから、
冒頭に述べました、
情報の正確性、
信憑性などの問題、
「フェイクニュース」や「ポスト真実」、
それらの問題は、
「情報のトレーサビリティ」こそが、
解決するのだと私は考えています。
そしてその、
「情報のトレーサビリティ」を、
具体的に解決する方法が、
「分散型インターネット」なのだと予見しています。
現在でも分散型インターネットの研究は、
盛んに行われています。
例えば私がアップロードした、
私のオリジナルの画像は、
私が発信したものであると、
どれだけ拡散しても、
ブロックチェーンなどを通じて、
証明される仕組みです。
これは現在のスマートコントラクトなどで、
考えてみると理解しやすいと思います。
つまりインターネットのあらゆる情報に、
その情報がいつ誰が、
インターネットへはじめにアップロードしたのか、
一目瞭然になるということです。
つまり情報源そのものの信憑性を担保できます。
さらにコンテンツの所有権も明確であり、
それに関しての権利も確保できます。
現時点では、
「情報のトレーサビリティ」という事は、
全く聞きませんが、
近い将来に非常に重要な事柄として、
よく聞く言葉になるのは間違いありません。
美学者母