今日ある所で、
日本製鉄のニュースを見ました。
なかなか製鉄業界に詳しい方はいないと思いますがwww
日本製鉄は新日鉄と住友金属が合併してできた会社ですね。
その日本製鉄と僕が何の関係があるのか?
って感じですが、
僕は元々新卒で入社した会社が、
当時の名前で日新製鋼という製鉄メーカーで、
数少ない高炉メーカーの一つでした。
まぁ会社としては東証一部上場で、
しっかりした会社ではあったのですが、
僕はすぐに辞めてしまったんですね。
その時に日新製鋼の人事から言われた言葉ってのが、
かなり僕の人生に影響を与えまして、
その当時日新製鋼を退社する事に関して、
まぁ賛成する人は誰もいなくて、
会社や家族含めて大反対でした。
特に人事の人間には、
「お前はもうこの会社以上の会社には入れない」、
「一生後悔する」、
「もう一生ここ以上の給料はもらえない」、
なんて事をいっぱい言われましたwww
まぁこの言葉があって、
言われた事が、
かなり悔しかったので、
日新製鋼より大きい会社で、
条件のいいところに転職したりしたんです。
僕の人生のモットーは、
「やってやれない事はない」ですので、
まぁやってやるよって感じでした。
そんなこんなで、
今日、日本製鉄のニュースを見まして、
色々と考える事がありました。
それは現在は、
日新製鋼は日鉄日新製鋼という会社になっていて、
日本製鉄の子会社になっていて、
近々合併する事になっている様です。
その上で日本製鉄の再編によって、
ニュースでは、
日本製鉄が呉製鉄所を閉鎖するという事が、
報道されています。
しかしこのニュースにはカラクリがあって、
この呉製鉄所は、
日新製鋼の唯一高炉がある所なんですね。
つまり日新製鋼の高炉を無くすという事ですね。
実はこれってかなりやばい事で、
日新製鋼の製鉄所を閉鎖する、
つまり高炉を無くすという事は、
その高炉の後工程が全ていらなくなるわけです。
日新製鋼の工場は、
呉製鉄所以外にも工場がありますが、
結局は呉製鉄所で作られたものを、
後工程として冷延したり、
メッキしたり、
塗装したり、
その様な表面処理の工場なわけです。
それはつまり、
僕が新卒入社したのは、
日新製鋼の堺製造所だったのですが、
堺製造所はまさに、
表面処理の工場で、
呉製鉄所で作られたものが、
運ばれてきて表面処理をしているわけです。
という事は、
呉製鉄所の閉鎖というニュースは、
日新製鋼系統の製造工程がいらなくなる、
というニュースでもあるわけです。
つまりここから理解できるのは、
僕が入った日新製鋼堺製造所も、
いずれは無くなるという事なのです。
表向きは、
日本製鉄が呉製鉄所を閉鎖というニュース、
なわけですが、
実質的には、
東証一部上場企業の、
日鉄日新製鋼が潰れたと言える様なニュースなのです。
なんとなく色々な闇を感じますwww
東証一部上場企業が潰れたとなれば、
社会的インパクトは計り知れないものがあり、
様々な影響が出てきそうですが、
日本製鉄が呉製鉄所を閉鎖と言うと、
かなりインパクトが少なくなります。
という事で、
日鉄日新製鋼の呉製鉄所が閉鎖、
資料では2023年頃には、
堺製造所も含めて、
日鉄日新製鋼系統の製造関係は、
ほとんど閉鎖する様です。
日本製鉄からすれば、
営業先だけ引き継げば、
工場の生産量が増え収益も上がって、
合理的であるのでしょう。
この様に僕が新卒で入社した、
日新製鋼がほぼ潰れてしまうという事。
僕が退職した時に言われた人事からの言葉。
色々と思うところがあるわけですが、
結局の所、
自分が何かを判断する時には、
必ず周りには反対する人間がいます。
しかし本当の正しさというのは、
自分自身にしかないんですね。
今回たまたまこの様な形になった、
その様な話をしたわけですが、
例えば日鉄日新製鋼が、
この様な事になっていなくても、
私は正しい判断であったと考えています。
僕は今回の話で言いたかった事は、
他人の正しさを信じずに、
自分の正しさを信じなさい、
なぜなら、
正しさとは自分の正しさの事だから。
20年以上前の当時、
まだインターネットも黎明期に、
東証一部上場の大企業が潰れてしまう、
そんな事は誰もなかなか考えれなかったわけです。
しかしもうそんな時代は終わった、
その様な実感をまさに当事者として体験し、
特に製鉄メーカー、
製鉄所の閉鎖というものには、
ある意味日本における時代の、
大きな潮目となる事は間違いなく、
さらに日本の製造業は厳しい時代になり、
製造業がメインの日本経済の低迷は、
さらに加速していくのだろうと考えています。
その上で、
新しいテクノロジーの産業やIT分野など、
経済の軸足を早く、
製造業からシフトさせていかなければ、
日本は今後衰退していく一方になるでしょう。
美学者母